【禅で変わった私の暮らし】第7回
目指すのは、禅的でシンプルな上質さ。 訪れる人が“問い”に向き合う時間を提供したい

お知らせ | 2021-11-15

禅で変わった私の暮らし
禅と出会った人々には、どんな変化が訪れるのでしょうか。「InTrip」で禅を軽やかに楽しむ人々のエピソードをご紹介します。

目指すのは、禅的でシンプルな上質さ。
訪れる人が“問い”に向き合う時間を提供したい

第7回 青山敦士さん

長年観光業に携わり、現在はホテルの経営を手掛ける青山敦士さん。多忙な日々の中、自分と向き合う時間を確保するためにはじめた「InTrip」で、禅のシンプルで心地よい世界観に出会います。

「無駄な物をそぎ落とし、ありのままの自分でいること。僕が目指すホテルの在り方と禅の教えには、親和性があります」。
朝10分間のスキマ時間にはじめた禅が、職場の仲間やホテルを訪れる人々にも、ゆるやかに広がっていきます。

車で問いに向き合う
10分間が贅沢な時間

――青山さんが「InTrip」を始めたきっかけを教えてください。

島根県・隠岐諸島の海士町(あまちょう)で15年程観光業に携わっており、島を訪れる多くの方と関わりながら、刺激的な日々を送ってきました。2021年7月、泊まれる隠岐ユネスコ世界ジオパークの拠点施設となる、ジオ・ホテル「Entô(エントウ)」のグランドオープンに際して、経営者としての仕事が忙しくなり、自分とゆっくり向き合う時間をとれずにいました。

そんな時、知人の紹介で「InTrip」を知り、使ってみることに。これまでは小さな町の中で、1人になって気持ちを切り替えたいときに、ふらりと立ち寄れるような場所が多くはありませんでした。でも、スマホアプリなら空き時間に使えるし、特別な場所も必要ありません。

手軽に自分の時間を作れるところがすっかり気に入ってしまい、今は毎朝車で10分程の通勤時間に、運転しながら「ほどく」という問いのプログラムを聴くのが日課です。その10分間の禅の時間が、僕にとってとても心地よく、自分と向き合う贅沢な時間になっています。

――運転しながらでも禅ができるのですね!

禅を始めるには、お寺に行って座禅の組み方を学んで…と、禅のための時間をとり、環境を整えなければいけないと思っていました。決まったポーズで坐禅を組み、長時間座っているような、身体的・時間的な制約が大きいイメージだったので、興味はあってもハードルが高くて、なかなか踏み出せませんでした。

でも、車でアプリを聴き流す禅には、何の制約もありません。好きなラジオをつけるような感覚で、今日は何を問われるのかと楽しみにしています。坐禅や瞑想を毎日するのは難しいけれど、問いに向き合う時間をほんの数分持つことも“禅をする”ことなのだと知って、禅のイメージが変わりました。

――今まで聴いた問いの中で、印象的だった内容があれば教えてください。

「ほどく」は毎日更新されるので、印象的だった内容は手帳にメモするようにしています。どれも面白いのですが、以前「諦める」というテーマの問いがあったとき、ちょうど社内のプロジェクトが行き詰まっていたところで、「このタイミングで諦めるというテーマがくるのか!」と、仕事が上手くいかない状況に改めて向き合うきっかけになりました。問いの内容がタイムリー過ぎて驚くことが多いです(笑)。

仕事仲間にも「InTrip」を勧めていて、僕のほかにも数名が毎朝「ほどく」を聞いているので、「今日の問いどうだった?」とお互いの感じたことをフィードバックするのも楽しみなんです。

青山さんが経営する海士町のジオ・ホテル、「Entô(エントウ)」にて

上質な問いの提供こそ
ホテルの大切な役割

――問いを職場の仲間と共有するというのは面白いですね。

同じ問いに向き合っていても、人によって受け取り方、反応の仕方はそれぞれ違います。「そんな解釈をするのか!」とお互いの感性や価値観の違いを知るよい機会になるし、自分にはなかった新しい視点でものごとを捉えられるのも面白いですね。
問いに集中できると仕事もはかどりますが、逆にうわの空で別の事ばかり考えてしまう日もあって、毎朝の禅が自分の状態を知るバロメーターにもなっています。

僕の経営するホテル・Entôには、「Honest(素直さ、正直さ)」「Seamless(隔たりや境目のないこと)」という施設コンセプトがあります。ここには、ホテルという壁を超えて、等身大の姿で人々が繋がる場でありたいという思いが込められています。
過度や華美ではなく、ありのままでいることを大切にする「Entô」の世界観は、禅の教えに通じるところがあるので、「InTrip」に仕事仲間と一緒に取り組むことで、大切にしたい価値観や思いを共有することができます。

それに、僕は今、「問い」そのものへの興味があって、その奥深さを島の高校生から学ぶことも多いですし、ゲストと探求する時間もあります。週に2回ホテルで夜に焚火を囲む時間を作っているのですが、そこでも参加者の皆さんと問いの時間になることもあるんです。

――青山さんが問いに向き合う時間に強く惹かれるのには、なにか理由があるのでしょうか?

ホテル経営者として、ホテルの在り方について考え続けていました。もともと宿は、聖地へ巡礼する人々が身体を休めるためのものでした。いわゆるホスピタリティを提供する場です。僕は、宿にはもうひとつ大切な機能があったと考えていて、それが「問いと情報」を提供すること。
旅をするには、道案内や治安などの様々な情報が必要です。加えて「なぜそこへ行くのか」「本当に行きたいのか」という目的や思いへの問いも存在していて、人々は自分と向き合いながら巡礼の旅をしていました。

現代のホテル業ではホスピタリティの側面が注目されがちですが、聖地巡礼にはじまった旅の原点にあったような問いの力を、僕のホテルでは取り戻したいと考えています。そのために、まず僕自身が禅を通して問いを深め、自分に向き合うことを大切にしたい。そして、海士町と「Entô」を訪れる方々に、じっくりと問いに向き合う上質な時を提供したいです。

両足院にて

間や空気感を大切にして
一期一会の出会いを深める

――ホテルでの時間というとラグジュアリーなイメージですが、もっと本質的な上質さがあるということですね。

先日、京都の両足院を訪れる機会があり、「InTrip」のナビゲーター・伊藤東凌和尚とお会いして、坐禅も体験してきました。「InTrip」と両足院での体験で感じたのは、禅の世界に流れている時間は、とてもシンプルだということ。
過去や未来、あれもこれも…という思考に捉われない時間が心地よいです。そんな、余計なものがそぎ落とされているけれど、必要なものは全部あるという禅的な状態が、僕が目指す上質さです。

両足院で坐禅を体験してからは、「集中して自分と向き合いたい」と思うようになり、日常生活でもたまに坐禅を組むようになりました。仕事の休憩時間に、ホテルから海を眺めながら坐禅を組むこともあります。今まで通り、毎朝運転しながらの気軽な禅と、型を大切にした禅、どちらも深めていきたいですね。

――スキマ時間の禅なら、忙しい仕事を持つ人も始められそうです。「ほどく」のほかに、好きなプログラムはありますか?

週の始まりと終わりにある、「月曜禅」と「金曜禅」が大好きです。「月曜禅」では、「今週楽しみなことはなんですか?」「やり遂げたいことはなんですか?」と新たな一週間を想像して、「金曜禅」では、「どんな感情が多い一週間でしたか?」「今週会って刺激を受けた人はいますか?」と振り返りをする問いかけがあります。

仕事をしていると目まぐるしく時間が過ぎていきますが、一度立ち止まることができます。日々予定や優先順位が変わりバタバタしがちでも、長い年月の中で、今自分がすることにどんな意味があるのかと俯瞰して考えられるようになりますね。

それから、「InTrip」を始めてから、会話の間を意識するようになりました。プログラムの中で話をする東凌さんの間が絶妙で、聴く側に一呼吸置く余白を与えてくれます。僕は間が苦手で、会話の間を避けたり、少しの間でも考え事をしてしまいがちでしたが、相手の呼吸に合わせて話をしたり、意識して会話に間を入れるようになりました。

そんな、非言語のコミュニケーションを深めていけるのも禅の面白さで、仕事上での対話にも役立ちます。ホテルでお客様と対話をするときも、言語的コミュニケーションだけでなく、間や空気感といった非言語の部分を大切にするようになりました。そうすることで、お客様と過ごす一期一会の時間を、しっかり味わえるようになったと感じています。

――禅を始めてからの内面の変化が、ホテルでのサービスにも活かされているのですね。

まだまだ波がありますが、禅を続けることで、グルグルとまわり続けていた思考が、徐々にシンプルになっていると思います。

「Entô」では、「Life Is Learning card」という、52の問いを散りばめたカードの貸し出しもしています。海士町を訪れるみなさんが、それぞれ必要な問いに出会える場でありたいです。そしてここから帰った後も、日常のふとした中で、その問いに向き合ってもらえたら嬉しいですね。

ホテル経営という多忙な仕事の中で、柔軟に禅を取り入れている青山さん。「毎日ほんの5分でも禅をすると、自分の変化を実感できるようになると思います」。
禅は、運転しながらでもいいし、仲間とも共有できる。なにより楽しみながら続けることで、新しい気づきや変化を手に入れることができるようです。

(聞き手 ライター・野村佳未)

プロフィール

青山敦士さん

北海道北広島市生まれ。学生時代の途上国支援の活動からの縁で、2007年、海士町観光協会に就職。団体職員として「海士の島旅」のブランディングに取り組み、地方の在り方を問う「島会議」の企画・運営を担当。
2013年、観光協会の子会社となる(株)島ファクトリーを立ち上げ、旅行業・島のリネンサプライ業を運営。 2017年、株式会社海士代表取締役に就任。2021年7月、島で唯一のホテル「Entô」をオープン。

*ホテル「Entô」(エントウ) ウェブサイト
*ないものはない 海士町公式 note 「島で唯一のホテル×ジオパーク施設 Entô」

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まるで京都のお寺にいるような本格的な禅体験を、”いつでも、どこでも、手軽に”始めて、続けられるのがInTripのアプリの特徴。
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