“マーケティングと事業支援”を軸に、旅アイテムの開発・販売や宿泊施設のサポート、さらにはアーティストや国際医療NGOの活動支援までを手がける株式会社シンクロ。まさに「旅」のように自由自在に事業を渡り歩くシンクロは、どのように成り立っているのか?
このシリーズでは、シンクロメンバーに「旅」をテーマに話を聞き、それぞれの個性や会社の特徴について深掘りしていこうと思います。
コラム
“マーケティングと事業支援”を軸に、旅アイテムの開発・販売や宿泊施設のサポート、さらにはアーティストや国際医療NGOの活動支援までを手がける株式会社シンクロ。まさに「旅」のように自由自在に事業を渡り歩くシンクロは、どのように成り立っているのか?
このシリーズでは、シンクロメンバーに「旅」をテーマに話を聞き、それぞれの個性や会社の特徴について深掘りしていこうと思います。
vol.01 “旅ノルマ”で毎月旅へ。“好奇心と人”でどこまでも行ける(植嶋)*この記事
—— 今日はよろしくお願いします。植嶋さんは2018年に入社されて、現在はフィリピンのマニラで広報業務と各事業のサポートを行っているとうかがいました。
植嶋 はい、そうですね。マーケティング関連業務と、Webサイト運営やプレスリリース配信などの業務も担当しています。
—— そして今は、マニラでの業務に参画するため駐在しているということですね。
植嶋 いえ、そうではなくて、マニラからリモートワークで主に日本の仕事をしてるんですよ。シンクロに入社する3年前からマニラ在住だったので。
——なんと、そうだったんですね。そこからどういう背景で入社することになったのですか?
植嶋 代表の西井とは「旅仲間」だったので、そこからです。
——…旅仲間?
植嶋 はい。初めて会ったのは10年ほど前、世界一周の旅をしていたときで、場所はアルゼンチンの日本人宿でした。その後ボリビアでも会って、私がフィリピンに住み始めてからも、西井が旅でこちらに来た際に食事をしましたね。
—— 確かに旅先で出会った友達って「一味違った連帯感」がありますよね。
植嶋 そう、不思議な縁ですよね。そんな中で、西井に仕事の相談をしたら「じゃあ、うちの仕事手伝わない?」と言われて今に至ります(笑)
——世界一周の経験がある植嶋さんですが、今でも旅することはあるのですか?
植嶋 しょっちゅうあります。最近だと、昨年末にシンクロのメンバーと行ったチュニジアですね。プロの冒険家の方とサハラ砂漠を100キロ歩くという旅で、シンクロの半分以上のメンバーが出発地のチュニジアに集合しました。
——砂漠を100キロ歩くのは過酷ですね…。
植嶋 はい。私は砂漠を歩ける自信が無くて、参加は諦めました。でもチュニジアには行ってみたかったので、とりあえず現地には行ったんですけど…
——…とりあえず行くんですね(笑)
植嶋 そうですね、行ってみたかったので!でもアフリカ大陸も10年ぶりで、バスのチケットを買うのも大変だったり、乗る時も体を無理やり突っ込みながら座席を取らないといけなくて…。結果的になかなかハードでしたね。
——サハラ砂漠と同じくらいハードそうですね(笑)
植嶋
ただ一方で、現地の方に「どこで降りるの?」と気にかけてもらったり、「人の優しさ」を感じた旅でした。あとその後、ついでに寄ったアテネもキプロスもドバイも良かったなー…
——サハラ砂漠の旅を聞くはずが、次から次へと…(笑)
—— 先ほどは海外の旅でしたが、国内はどうでしょうか?
植嶋 フィリピンだと最近は…
——あ、すみません!日本のことです!(笑)
植嶋 なるほど!そっちですね。日本だと年3回ほど帰っています。そこで「合宿」と称した、シンクロメンバーと2泊3日の旅で国内を周っています。最近行ったのは山梨と千葉、あとは今度対馬にも行きますね。
——面白そうですね。その合宿ではどんなことをするのですか?
植嶋 朝から晩まで事業の話をして、遊んで帰る!みたいな感じです。
——「遊んで帰るまでが合宿」というマインドがとてもシンクロらしいですね(笑)
植嶋 合宿中は古民家宿を借りて、文字通り「衣食住」を共にしています。一緒に食事をして、お酒を飲んで、その後地元のスナックに行って、カラオケに行ってみんなで帰る。そこまでがワンセットなんですよ。だからみんな疲れて宿に帰ってくるんだけど、気づいたらまたリビングで話し始めてしまって… 翌日は寝不足で仕事することもお決まりです(笑)
——その光景が想像できます(笑)
植嶋 あれは何なんでしょうね。もちろん仕事仲間なので、厳しいこともある一方で、本当に「旅仲間」のような、一緒に旅してる友達のような感覚もあって。合宿中は、海外の日本人宿にいるような濃い時間ですね。
——まさに植嶋さんが代表の西井さんと出会った時のようですね。
植嶋 そうですね。あと最終日は思いっきり遊びます。それこそSUPをしたり船釣りに行ったりトレッキングしたり…この前は、みんなで山梨のマラソンに出ました。
——みなさん本当に元気ですね。
植嶋 体力はあるかもですね。ただ遊びと仕事がぎゅっと詰まったこの3日間が、結果的にチームビルディングになってるんだろうなという実感があります。
——なるほど。それはどのあたりに感じますか?
植嶋 シンクロは基本リモートワークなので、顔をあわせる機会が多くないんですよ。でも「人となり」が十分に分かっているから、コミュニケーションがとりやすい。逆に言うと、だからこそリモートでも連携が成り立っている気がします。
——まさに仲間って感じですね。
—— ここまでで旅が好きなことは十分に伝わってきましたが、社会人になっても旅を続けている人って多くはないと思います。
植嶋 でも旅って終わりがないんですよね。新しいところに行くたび新たな出会いがあって、そこからまたさらに新しい世界が見えてくる。行けば行くほど行きたい所が増えていきますね。さらにシンクロには旅ノルマという制度がありまして。
——旅ノルマですか…?
植嶋 はい、毎月「旅に行く」ことが会社の決まりになっています。
——そんな決まり、初めて聞きました(笑)
植嶋 そうだと思います(笑)おかげで「どこか行こうかな」って思った瞬間に、「よし、行こう」ってすごい後押しになる。「会社の決まりだし」というそれっぽい言い訳まで出来てしまう、旅好きには最高の仕組みですね。
——斬新ですね…。例えば打ち合わせの時に、他のメンバーが思いがけない場所にいることとかも?
植嶋 それは日常ですね。特にゴールデンウィークの前とかだと、もはや日本にいる人の方が少なかったかもしれません。なので「今日は移動のため半日連絡がつきません」のような連絡もよくあるのですが、当たり前すぎて全く後ろめたくない。お互いに「申し訳ない」というマイナスな印象よりも、「どこを旅しているのかな?」ってポジティブな印象すら感じます。
——なるほど、なるほど。
植嶋 それこそ、ついこの前も西井はマダガスカルとアフリカに行っていて、ネットが繋がりにくかったようで。「連絡取れないので、じゃあ帰ってきてから相談しよう」みたいなやりとりもありました。
——社長自らが、そうやって実践しているのですね。
植嶋 お手本を示してくれてるので、私たちも「後に続け!」という気持ちです。
——それでは最後に、今回のテーマである「旅」の魅力について聞いても良いでしょうか?
植嶋 魅力ですか…。まず行ったことのない場所への好奇心っていうのはすごいあります。世の中には言葉や文化や宗教、あとは食事や生活スタイルとか、私たちと異なる文化圏があって、そんな人たちはどういう場所でどういう暮らしをしているのか知りたいなって。
——やはり旅先での出会いが好奇心の源泉なのですね。
植嶋 はい。あとは現地でのライフワークも必須です。
——ライフワーク?仕事の調査ということですか?
植嶋 お酒です。
——ん??
植嶋 はい、1人で飲むのも好きなのですが、現地で会った人と飲みながら話すと仲良くなれるんですよね。あと知人から、ここ(フィリピン)に出張や視察で来る方を紹介してもらうことがよくあるんですよ。そういう方にフィリピンを案内しつつ、飲みに行って仲良くなったりもします。
——…すごいですね。
植嶋 あとは友達と飲むためにタイやマレーシアに行くこともあります。そういえば、去年は香港にいる知り合いと久しぶりにごはんに行こうと思って、1泊で行きましたね。
—— 飲みに行くために国境を越えてる…。
植嶋 フィリピンは日本に比べて他のアジア圏に近いので、話したい人がいればサクッと航空券買って向かえる距離なのですよ。
—— 距離の話でもない気がします(笑)
植嶋 そうですかね(笑)でもよく考えたら海外じゃなく日本でも同じ感じかも。この前東京で予定があって一時帰国したのですが、ついでに大阪にも滞在して、いろんな人と会ってきました。
——フットワーク軽いですね…(笑)
植嶋 そっか、なるほど。こういうのをフットワーク軽いって言うのか(笑)
今回のインタビューを通して、「私は『人に会いに行くこと』・『好奇心』の二軸を求めて旅をしていたことに気付かされました」と嬉しそうに話してくれた植嶋さん。そんな彼女のオープンな姿勢こそが旅によって育まれたもので、仕事にも活かされている個性そのものなのだと思います。
今後さらに他のメンバーにもお話をうかがいながら、旅と働くシンクロメンバーの個性を掘り起こしていきましょう。
(writer:越野和馬)
植嶋 久美
フィリピン・マニラ在住9年。リモートでシンクロ広報と各事業サポートを行う。趣味の外食と酒好きが高じて、YouTube「マニラでカンパイ」で飲み動画を配信中。
vol.01 “旅ノルマ”で毎月旅へ。“好奇心と人”でどこまでも行ける(植嶋)
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vol.02 動じないその姿はまるで仙人!“肌感覚”でつかむ自由とこだわり(齊藤)
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vol.03 “楽しい”ことへの飽くなき探究者(松谷)
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