シンクロを知るvol.2
株式会社グロース X代表・津下本 耕太郎「“自由と自律”でとことん楽しむ」

お知らせ | 2022-02-06

“デジタルマーケティング支援”を事業とする株式会社シンクロ。しかし取り組みを詳しく見ていくと、禅アプリ開発やサッカーチーム経営、NPO支援、さらには漁業まで行う幅広さ。いったい、シンクロってどんな会社なのでしょうか?
前回の代表取締役社長・西井氏のインタビューに続き、今回はシンクロの事業部長を経て、分社化した株式会社グロース Xの代表取締役社長・津下本氏に話を聞いてみました。

vol.2 グロース X 代表・津下本耕太郎「“自由と自律”でとことん楽しむ」

やっぱり旅から始まった

—— はじめまして。わたしはライターとして、シンクロさんのコンテンツの一部お手伝いさせていただいているのですが、漁業やサッカークラブについての取り組みなどおうかがいするうち、「株式会社シンクロ」は、そもそも何を事業としている企業なのか……について疑問や知りたい気持ちが膨らんできました。前回はシンクロの代表・西井さんにお話をうかがいましたが、とにもかくにも、旅・旅・旅のエピソードでした。今日は、津下本さんの視点からいろいろとうかがわせてください!よろしくお願いします。

津下本:
そうなりますよね(笑)。どうぞよろしくお願いします。

—— 津下本さんは2019年に入社されて、まずは事業部長としてシンクロに参画されていたとうかがいました。どのような経緯での入社だったのでしょうか。

津下本:
ぼくは事業部長の前は業務委託として関わっていたんですよ(笑)。

—— なんと、そうでしたか。

津下本:
そうなんです。当時ぼくは「終活」に関わる会社を立ち上げていて、PoC(概念実証)をやったりしていたんです。自分の中ではどこか両親のために作っているような感覚もあったんですけど、蓋を開けてみるとちっとも喜んでもらえなかったんですよね(笑)。それで「どうしたものか」と悩んでたときに、たまたま10年来の仲良い先輩だった西井さんと熊本県の天草まで旅行に出かけて。

—— それは、もしかして。

津下本:
そこで、西井さんに声をかけられたんですよ(笑)。

—— やっぱりお誘いを!

津下本:
そうですね。旅から帰った翌日にシンクロに顔を出したら、その日からサービスの要件定義が始まってました(笑)。ただ西井さんはマーケティングコンサルの仕事にしても、本当に現場に入り込んで、基礎からレクチャーしてチームの底上げをするような仕事をすごくたくさんやってたんですよ。世の中に、マーケティングっていう仕事についてしっかり学べる機会や手法がないことは、ぼく自身も長い業界経験の中で課題に感じていたので「本当はうまく仕組み化したいんだよね」っていう西井さんの話にはすごく賛成でした。なので、当時やりかけてた自分の事業も並行して続けながら、業務委託として手伝い始めたんですよ。

西井とグランドキャニオンにて(2017年)

分社化し、新たな組織に

—— そこが、グロース Xの学習アプリ「コラーニング」の誕生にお話がつながっていくんですね。

津下本:
そう。「一発やるか!」と決意してシンクロでフルコミットするようになって、今はビギナーの足場を固めることができるものとして、デジタルマーケティング、AI、DXだったり、マーケターに必要な知識を体系化して学ぶことができるプロダクトを提供しています。

—— まさに「仕組み作り」を実現されたわけですね。株式会社シンクロから株式会社グロース Xとして分社化されたのは、どうしてだったんですか?
※2020年8月株式会社コラーニングとして分社化、のちにグロース Xに社名変更しました(グロース X ウェブサイト

津下本:
この回答は、真面目編と不真面目編があるんですけど、まず真面目編は、

—— どっちも伺えるんですね。はい、真面目な方を。

津下本:
とにかく、プロダクトが相当良いものに仕上がってきたので、選択肢を増やそうと考えました。シンクロの「旅」を軸としてビジネスを展開していくアイデンティティと、グロース Xのような「教育・育成」のようなアイデンティティを分けてもいいんじゃないか、というところですね。そうすることで、あくまで可能性の一例ですけれど、たとえば今後、資金調達や単独でIPOをしてもいいし……。そういった打ち手が色々と多くなるんじゃないか、という考えからですね。

—— そういった経緯だったんですね。……不真面目な方はいかがでしょうか。

津下本:
なんか……ちゃんと採用を頑張ろう、となったときに「旅人縛り」とか結構邪魔になるじゃないですか(笑)

—— はははは(笑)。

津下本:
いや、シンクロも「旅人しか採用しません」というわけではないんですけど、プロダクトのテーマも違いますし、やっぱりシングルイシューの会社の方がわかりやすいですよね。グロース Xは「自己肯定感のある社会」というのを目指していて、成長とか教育にフォーカスして「自分たちのプロダクトを通して成長する人を増やす」ということだけを掲げる方が、社内外にも伝わりやすくて、PRもしやすいかな、と。シンクロは、本当にカルピスの原液のような会社なので、大事な要素は踏襲しながらもちょっと薄めたものを、というか(笑)。そういう会社にしてもいいよね、というのが西井さんと話していた内容ですね。

—— なるほど。どちらも紛れもない事実といった感じですね(笑)。では津下本さんは、あまり旅はされないんですか?

津下本:
そうですね。今は国内中心に月に2回ぐらいなもので。うちの子は0歳で10ヵ国ぐらい経験しましたけれど。僕は43ヶ国ぐらいの訪問数なので、シンクロでは「出不精」と言われていますね。先週は、箱根にいました。

—— ……。

波を待ったり、お風呂に入れたり

—— 西井さんイズムをやはり感じてしまいますが、津下本さんはご出社されることはあるんですか?

津下本:
週に1回ぐらいは行ってるんですけどね。子どもがいて、奥さんは朝仕事が早いので、朝ごはん食べさせたり、お風呂に入れたり、保育園連れて行くのも、ぼくの仕事です。夫婦それぞれ忙しく、予定が流動的なことも結構あるので、自由にリモートに切り替えられるのはすごくフィットしていますし、そういった働き方は踏襲してますね。

—— そうなんですね。基本的にみなさん、ご自分の暮らしややりたいことも大事にされながらお仕事されてるんですか?

津下本:
そうだと思いますね。4月に入社してくれた半年でもう1億円も受注をしてくれた優秀な営業マンがいるんですけど、5回ぐらいしか会ってないんですよ(笑)。でもそれは、彼が面接で「ぼくサーフィンが大好きなんです。だから千葉の南の方に住みたいんです」って言い出して。「週1ぐらいでは行こうと思うんですけど、基本的にはリモートでやっていいですか?」って言うので、コロナの影響で営業も9割以上オンラインで完結しますし「全然いいんじゃない」って伝えたんですけど、彼3ヶ月に1回ぐらいしか来ないんですよ(笑)。

—— 話と違いますね(笑)。

津下本:
だんだんエスカレートしてきて、「津下本さん、“海かもタイム”作ってもいいですか?」って言うんです。夏は夕陽の中でサーフィンするのが気持ちいいから、17:00から19:00ぐらいでアポが入ってなくて波のいい日は「海に行ってしまうかもしれない」と。「勝手にしろよ(笑)行ってこい、行ってこい」って感じで。

—— もちろんきちんと実績を残されているからこそ、という側面もありますし、それが許されて楽しめる環境っていうのがやっぱりすごいですよね。

津下本:
お客さんがたまに「来てくれ」って言うときは、俺が行くんですけどね。わざわざ千葉から彼に出てきてもらうの申し訳ないじゃないですか。波がいいかもしれないのに(笑)。

グロース Xの敏腕営業、サーファーの山田

「自由と自律」

—— ルールや規律がなくてもみなさんしっかりと事業を伸ばせて、信頼しあえるというのは、実際はすごいことですよね。

津下本:
やっぱり、みんな守るべきものがあるからじゃないんですかね。

—— 守るべきもの。

津下本:
彼にとっては、それがサーフィンをする時間や環境だし、ぼくにとっては子どもを見る時間や夫婦でそれをバランスすることですし。守りたいものがあれば、そのためにしっかり自分でコントロールして最大限のパフォーマンスを出して頑張れるものだと思うんですよ。

—— 自分自身の大切なものにも、仕事にも、夢中になれるメンバーが集まっているからですね。

津下本:
そうでしょうね。ぼく「自由と自律」って言葉がすごく好きで。まあそれができるなら、多少の不都合とかやりづらさっていうのは許容して埋め合っていける方がいいんじゃないかと思うんですよね。たとえば、もちろん直接顔を合わせた方が、心理的距離も近くなるし、細かい機微とかもわかるじゃないですか。当然メリットも大きいですけど、それをマストにしないことのメリットだって大きいわけですよね。これは、シンクロともきっと同じ考え方で西井さんの影響も多分に受けているとは思うんですけど、シンクロと同じように、ぼくたちもそういったメリット、恩恵を享受したいっていうメンバーが集まってるので。だけどそこは「自由と自律」で、ちゃんとやるときはやる、というのがぼくも好きですね。

グロース Xのメンバー(小豆島合宿にて)

“自由”以上に惹きつけるもの

—— 素晴らしいパフォーマンスも出されて、最大限に仕事も楽しめているのは「守るべきもの」が担保されている、というのがやっぱりすごく大きいんでしょうね。

津下本:
そうですね。あとは、やっぱり一人ひとりのメンバーもすごく優秀だし、業績もいいので、それもプラスに働いてるんでしょうね、みんな楽しそうで生き生きと働いてるのは。今のプロダクトの状態が本当に考え抜いて作ってきたものなので、たとえば3カ年計画で掲げていることにしても、なんの絵空事でもなく地に足のついたうえでの大きな夢なんだ、ってことをみんなわかってくれてるんじゃないかなと思います。

—— 事業の成長が個人のマインドにも良い影響を与えているというのは、すばらしい好循環ですね。

津下本:
ビジネスモデルにしても、社会のためになってる、ギブができてるっていう実感をすごく持てていると思います。他国に比べると、日本人は個人で勉強する人が少ないですし、会社が社員を育てるトレーニングや育成のマーケットも日本はすごく小さいんですよね。ぼく自身、自分で勉強しない部下に対してすごく厳しかった過去もあるんですけど、勉強って何らかのきっかけだったり、成功体験を持っている人がするもので、なんとなく「しない」っていうスタイルが染み付いちゃってると、やっぱりできないんだと考えを改めたんですよ。そこに対して、良い働きかけができてる、貢献できてる、それが数字としてしっかり表れている、となるとそれは「自分たちのプロダクトを通して成長してるマーケターが増えている」ということですから。やっぱり仕事がおもしろいですよね。

「楽しい!」だけの旅の先で

—— このいい波に乗って、今後はどんな展開を考えられていますか?

津下本:
今はマーケターの育成にフォーカスしていて、そこは自分たちの慣れ親しんだビジネスドメインでもありますですけど、今後はさらに「人の成長」について広く受け止められるようなプラットフォームにしていきたいんですよね。そのために隣接するような事業だったり、シナジーを生めるような事業を今立ち上げたりしていて。

—— 着々と準備は進めれてるんですね。

津下本:
そうですね。あとは、たとえばいつか、もっと大きい成功をして「いい会社だ」とたくさんの人に認められるようなことがあったときに、ぼくは「困難な局面なんてなかったし、目標だけを見てめっちゃ楽しく走ってたらここまで来ました」って言いたいんですよ。楽しいだけだったよ、と。

—— 「地を這うような努力をしてきました……!」ではなく(笑)。

津下本:
そう、よく「すごく苦労した結果、成功したんだ」とか「あのとき、こんな我慢と努力をしてきたから」とか殊更言う人っているじゃないですか(笑)。

—— その方が、ドラマチックなのかもしれないですね。

津下本:
でもぼくは、楽しいだけだったと。それは、やりたいことがある人たちにエールを送れるような発信をしたい、という意味でもあるんですけどね。実際、感謝の声とかも日々本当にたくさんいただいてるので、辛いことなんてないんですよね。自分たちのプロダクトの社会貢献性についてもめちゃくちゃ信じてるので、あとは付加価値どんどん上げていくだけですから。ぼくはこのサービスをやれてることがすごくおもしろいし、めちゃくちゃ楽しい。
まあ、夢中すぎて、もうストレスを感じなくなってるだけかも知れませんが(笑)
ゆくゆくは“教育王に おれはなる!”と思ってるので。

—— はははは(笑)。

津下本:
いえいえ、本気で。本気で思ってますから(笑)。そのために多少のことは上手くバランスをとって、楽しく成長させていきたいですよね。そこは守り続けたいと思います。

—— 今後もすごく楽しみにしています。これからも順にいろんな方にお話をうかがっていこうと思いますが、根底でつながっているものが少し見えた気がしました。お話、どうもありがとうございました!

シンクロから分社化された「グロース X」ではありますが、シンクロの「自由」と「信頼」を愛する精神はそのまま引き継がれていることがよくわかりました。津下本さんは「原液を薄めた……」と仰っていましたが、実際は氷ひとつ分程度なのかもしれません(笑)。

今後さらにそれぞれの事業長やシンクロ関連企業の経営者のみなさんに話を聞くことで、「シンクロ」のどんな輪郭を知ることができるでしょうか。次回の取材もたのしみにしています。

(writer:中前結花)

インタビュー「シンクロを知る」シリーズ

vol.1 代表・西井敏恭「旅に出なけりゃ、わからない」
vol.2 株式会社グロース X 代表・津下本 耕太郎「“自由と自律”でとことん楽しむ」
vol.3 ON THE TRIP・InTrip代表 成瀬勇輝氏「旅とビジネスはいつも“身軽”に」
vol.4 鎌倉インテル オーナー 四方健太郎氏「サッカーファンがサッカークラブのオーナーになったら」

西井インタビュー
これを読めばシンクロが分かる!?代表西井インタビュー「旅に出なけりゃ、わからない」
vol.3 ON THE TRIP・InTrip代表 成瀬勇輝氏「旅とビジネスはいつも“身軽”に」
vol.4 鎌倉インテルオーナー四方健太郎氏「サッカーファンがサッカークラブのオーナーになったら」
       

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