氷点下のスイス、藁のベッドで寒さに凍えながら寝て気づいたこと

社員コラム | 2019-05-20

(社員コラム:松谷)
夕日に照らされた小さな観覧車がきらきらまわる。トラムが軽快に橋を揺らし、その遠くにはアルプス山脈が見える。夕方を過ぎると湖の近くに人が集う。友人と話したり、本を読んだり、沈む太陽を眺めたり、過ごし方はそれぞれだけれど、どの人もすごく優しい顔をしている。スイスの第一印象は、そういった自然に囲まれて暮らす人々の余裕だった。

会社によって、いろいろなビジョンやスタイルが定義されている。ナイキの「Just do it.」、トヨタ自動車の「Drive your dream.」などがそれにあたる。

そんな中、シンクロが掲げているのが「Be a backpacker.」である、旅人であれ。

ゴールデンウィークを利用してスイスに来た理由もこれにあたる。「Be a backpacker.」の実行である。つまり今回のスイス周遊は「旅行がしたい」なんて個人的な嗜好ではなく、あくまで会社の方針に従っただけの仕方のない決断なのだ。せっかくスイスを旅するのだからと、少し期間も伸ばして今年のゴールデンウィークは3週間にした。「Be a backpacker.」なのでこれも仕方がない。

そのスイス旅がとてもよかった。

ツェルマットではマッターホルンの圧倒的な存在感に感動し、トゥーン湖の近くのファームステイで生まれてはじめて藁のベットで寝た。ヨーロッパで最も標高の高い 3454mの駅があるユングフラウからの眺めは壮観で素晴らしかったし、前職の本社があるバーゼルでは先輩や後輩にも再会できた。チーズも食べたし、ビールやワインも飲んだ。

自然が美しく、人は優しく、ご飯も美味しい。昼間はトレッキングなどで自然を堪能し、夜はゲストハウスなどで出会った旅人と交流する。とてもいい時間を過ごした。

もちろん旅にトラブルはつきもので、サングラスをせず1日中雪山にいたせいで雪目(角膜が傷ついて目が開けられない状態)になって動けなかった日もあるし、ファームステイをした日に大雪が降りマイナスの気温の中、藁のベットで震えながら眠った日もある。でも、それも含めていい旅だった。

そこにはこれまで見たことのない景色があって、触れるたびに心が震えた。何よりも知らない世界の広がりを実感できたし、それをもっと味わいたいと思った。

未知の世界は最高だ。失敗の中に無力さを、偶然の出会いに運命を、初めての経験に喜びを約束してくれる。

不安はもちろん少なくないけれど、不安を感じずにたどり着ける未来には何の喜びもない。どうせ生きるならこの世界を味わい尽くしたいと思うのだ。今では、藁のベットで寒さに凍えながら眠ったことのない人生になんの意味があるんだろうとすら感じる。

シンクロの「Be a backpacker.」には続きがある。「未知への好奇心を持ち続け、 困難な状況こそ笑って進める強さを持ち、様々な価値観との出会いを楽しみ、自分の道を自分で決めることが個性になる。」

もしかすると、この姿勢は旅に限定されることではないのかもしれない。挑戦を選び、困難を楽しみ、その中で新たな自分と出会う。そこに仲間がいればもういうことはなくて、それが実現できるのがシンクロという会社なのだと思う。

次は、夏のモンゴルを馬で旅する計画を立てている。そう、これも「Be a backpacker.」

仕方がないけれど、楽しみだ。(松谷一慶)

       

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