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中国・深センへ視察旅行へ行ってきました(2018年年末)

こんにちは。シンクロ広報担当です。

2018年の年末、IT先進都市の中国・深センへ視察旅行に行ってきました。中国ではもはや当たり前になっているキャッシュレスの実情を体感することが目的です。

バックパッカーが多いシンクロメンバーらしく、視察とはいえ現地集合・現地解散スタイル。東京から広州に入ったメンバー、マニラから広州に向かったメンバー、香港経由で直接深センに向かったメンバーと、集合の仕方もまた多彩でした。

中国に行く前には、いろいろと準備が必要です。各自のスマホのアプリに下記アプリをインストール。

WeChat・WeChatPay(微信)/メッセージ&支払い
Baidu(百度)/検索アプリ&MAP
Mobike(モバイク)/レンタル自転車
「VPNネコ」等のVPNアプリ/FB、ツイッター、インスタグラム、Googleを使うため

WeChatPayが最重要。WeChatPayへの入金は、本来は中国の銀行口座がないとできないのですが、日本の空港などにあるポケットチェンジという機械で入金することができます。

中国旅のために入れたアプリ。
中国旅のために入れたアプリ。

準備万端で、旅のスタート。12月末の某日、広州のAirbnbに集合し、深センへ向かいました。

深セン駅に向かうタクシーの支払い、深セン~広州への電車の切符ももちろんWeChatPayで決済。タクシーでは、運転手さんのQRコードを撮影し、金額を入力して決済ができます。

駅にある券売機。画面に表示されるQRコードを撮影するだけで決済完了。
広州から深センへ移動する電車内で。
深センの街並み。高層ビルが並びながら緑も多く、街全体がとてもきれいです。 香港と隣接する地理的重要性から、1979年より経済特区として開発が進んだそう。まだ40年経たない新しい街なのです。

深センでの移動は、タクシーと地下鉄に加え、モバイクをよく使いました。

モバイクは、街中にあるレンタルサイクルで、自転車に貼ってあるQRコードを撮影して開錠でき、自由に乗り降りが可能。施錠すると、それまでの利用時間に応じて決済されます。

地下鉄の駅まで少し乗りたいとき、街中を観光しながら長時間乗りたいときなど、とても便利でした。

街中にあるモバイクの自転車
深センの街を自転車で探索!(楽しんでいるように見えますが、これも仕事ですw)

テンセント、バイドゥ、アリババなど、中国のトップIT企業が本社を構える深セン。

高層ビルの周りにたくさんモバイクの自転車が停まっていたので、通勤にも使われているのでしょう。

真新しいテンセント本社ビル。ほかにも近代的なビルが建ち並んでいました。

モバイクと地下鉄を乗りこなして、見どころをいろいろと周ります。

アリババのスーパー。 支払いはアリペイのみ。無人レジ、即時配達、毎日売り切りの新鮮食材が並ぶ、テクノロジーを駆使したスーパーです。
蛇口海上世界。船のテーマパーク、高層ビル群を望めます。
ワンピース展が開催されていましたが、入場料が高くて諦めたメンバー(金銭感覚はバックパッカーのまま…)
問屋のようなお店が密集している老街(ラオジエ)

旅の大きな楽しみである食事。

人気のチェーン店で食事をしようとカウンターに並ぶと、店員さんにQRコードを指さされました。WeChatにこのお店のミニプログラムがあり、そこから注文ができるようになっていました。

「功夫会」というお店
これがアプリに誘導するQRコード。各テーブルに貼ってありました。
(左)言葉が分からなくても、アプリならメニューの写真と金額を見て注文できて便利。 (右)注文完了の画面。料理ができると番号を確認して受け取ります。
できたてを受け取ります。おいしそう!

中国国内で2,000店舗を突破、スタバに迫る勢いのLuckin Coffeeというコーヒーショップにも行きました。

Luckin coffee

Luckin coffeeのすごいところは、「アプリでしか注文ができない」こと。

レジと現金が必要なく、店員の数は必要最低限。客が注文するために並んだり、待つスペースが不要になるため、店舗もピックアップのみという小さいスペースで済みます。

カフェというありふれた業態でも、テクノロジーによって新しいビジネスになりうることを実感しました。

アプリで注文~決済まででき、事前に注文すれば待たずにおいしいコーヒーを受け取れます。砂糖の量なども調整できて便利。

キャッシュレスは若者向けの先進的なお店だけと思いきや、お客さんの年齢層が少し高い庶民的なレストランでも、テーブルにQRコードがあり、レジでお客さんがお金を払っている光景を見ることはありませんでした。

 

また別のレストランに行ったとき、WeChatPayの残高が少なくなっていたため、クレジットカードを使おうとしたらNG。それならと、念のため持っていた現金を出すも、なんと受け取ってもらえませんでした。

支払いは電子マネーのみで、もはやキャッシュを使う機会がないという現実。

ショッピングモールに入っていた人気レストラン
少し早い時間だったにも関わらず、現地の人でほぼ満席でした。

結局、みんなのWeChatPayをかき集めてレストランの支払いはなんとかできたものの、キャッシュレスがここまで一般化されていることにメンバー一同衝撃を受けました。

電子マネーがないと何もできないので、メンバーの友人で中国在住の人に送金してもらい、それをみんなで分け合って、なんとか残りの滞在をしのいだのでした。

電子街のきらびやかな電飾広告
深センの街には写真を撮りたくなるスポットがいっぱい
フォトジェニックな西井

みなバックパッカーなので、うっかり視察ということを忘れて、観光を楽しんだり自由に写真を撮ったりしています。。。

仕事ということを思い出し、真剣に議論している風の場面も。

電車の切符もタクシーも、街中で自由に乗り捨てできるレンタル自転車も、レストラン・ホテルの支払いも、友達同士でのお金のやりとりもすべてWeChatPayで完結。

話には聞いていたIT先進国、中国のキャッシュレスの世界。

ここまでキャッシュレスが発展したのには、偽札が横行していたためその対策という理由もあるそうなのですが、スマホの普及とキャッシュレス化の波が同じタイミングだったこと、中国の若者が新しいサービスを受け入れる能力が高かったためとも言われています。

 

実際にこの便利さを体験すると、お財布から現金を出しておつりのやり取りをすることも、カード決済の際のサインさえも手間に感じるようになりました。

とにかく便利で楽なので、いずれ外国人でも入金が簡単にできるようになればと思います。

中国を皮切りに、今後世界でもキャッシュレス化が確実に広がっていくことを十分に予感できる旅となりました。

なお、深センでの宿泊はMUJI Hotel

無印のシンプルでスタイリッシュな店内がそのまま部屋になったような、居心地のいい空間でした。店舗も隣接されています。

余談ですが、メンバーの1人が最後駅に向かうタクシーでパスポートを忘れるというトラブルが発生。

イミグレーションで気付き、周りの中国人に助けてもらって、タクシーの運転手とWeChatで連絡を取ることができ、無事にパスポートを取り戻したのでした。

中国人の親切さとテクノロジーに助けられた一幕でした。

パスポートを忘れた本人(1月からシンクロにジョインした事業開発部部長の津下本)

(シンクロ広報)

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