【特別公開】コラーニング独自学習コンテンツ – 「AIアナリストブログ」で学ぶ、コンテンツマーケティング①
レポート | 2020-02-03
弊社シンクロの提供する、法人向けデジタルマーケティングe-Learningサービス「コラーニング」は、「網羅的なデジタルマーケティングの必須知識を、チャット型の新しいUI/UXで学び、成長が可視化できるサービス」として既に多くのお客様からご好評をいただいております。
また、その学習コンテンツは外部のプロフェッショナルの方にご協力いただきつつ制作しております。
今回は「コンテンツマーケティング」というテーマで、「AIアナリストブログ」や「WACULテクノロジー&マーケティングラボ」で有名な、株式会社WACUL 取締役CIO(Chief Incubation Officer)の垣内勇威(かきうち ゆうい)さんにインタビューをさせていただき制作したコンテンツを一部、特別に公開させていただきます。
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あなたは、コンテンツマーケティングを担当しています。今期からブログ施策を開始することになり、とりあえずこれまで運用してきましたが、もっと勉強したいと考え、会社の先輩に相談します。
すると、とあるマーケターを紹介されたのです。
その方は、「AIアナリストブログ」や「WACULテクノロジー&マーケティングラボ」で有名な、株式会社WACULの垣内勇威(かきうち ゆうい)さん。
なんと垣内さんが、コンテンツマーケティングについて詳しく教えてくれるそうですよ。
(このチャプターは、株式会社WACULの協力でお届けします)
「AIアナリストブログ」って?
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こんにちは。株式会社WACULの、垣内勇威です。今回は、「AIアナリストブログ」を事例に、当社のコンテンツマーケティングについてお話しますね。

垣内勇威(かきうち ゆうい)さん
1984年生まれ。2013年にWACULに入社。AIアナリストの立ち上げに関わる。現在は、取締役Chief Incubation Officerとして、新規事業の責任者を担当。
株式会社WACUL https://wacul.co.jp/
2010年設立。2015年に、AIを活用したWebサイト分析サービス「AIアナリスト」をリリース。2019年には、AIアナリストサイト登録総数が30,000サイトに。
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よろしくお願いします!
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さっそくですが、WACULさんは、アクセス解析などのデータ分析を自動で行い、改善ポイントを教えるツール「AIアナリスト」を提供しているんですよね。
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はい。「AIアナリスト」は、現在30,000サイト以上に導入されていて、日々それらのデータを分析し、改善ポイントを提案しています。
たとえば、永久不滅.comのCV率を300%以上、看護師専門の求人情報サイト「ナースではたらこ」のCV率440%以上といった改善の実績があります。
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すごい! 他には、どんなお客様が多いんですか。
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社員10人未満の小さな企業から、有名な大企業まで、業界問わずです。月500サイトずつ、ご登録が増えています。
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その導入を支えている施策のひとつが、「AIアナリストブログ」を中心としたコンテンツマーケティングなんですね。
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*AIアナリストブログ https://wacul-ai.com/blog/
WACULが運営する、AIアナリスト・リード獲得のためのブログメディア。
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僕も、仕事でよく参考にしています。というより、検索したらAIアナリストブログにヒットするんですよね。SEOがすごいなぁ。
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ブログへの集客は、SEOのみです。来訪していただいた方に、AIアナリスト無料版の導入やホワイトペーパーのダウンロードをしていただくことがゴールですね。
ペルソナもカスタマージャーニーも気にしない?
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SEOだけで、ブログの集客をするってすごい!
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でも、検索ニーズってたくさんありますよね。ペルソナやカスタマージャーニーは、どんな設定をしているんですか。
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正直、それらをあまり重視していないんです。
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えっ! そんなことできるんですか。
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なぜだと思いますか。ヒントは、当社のターゲットにあります。
―― なぜ、WACALの「AIアナリストブログ」は、ペルソナやカスタマージャーニーを重視していないのでしょうか。
(アプリ版の場合はフリーテキストで答えるアンケートが入ります。このようにコラーニングでは、シナリオを読みながら、自分の答えを入力する学習・アンケート機能が存在します。)
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うーん・・・。ちょっと、思いつきません。
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では、その理由をお話していきますね。
AIアナリストのターゲットは、ECなど「コンバージョンがあるサイト」を持っている企業の担当者です。
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となると、先ほど導入企業について聞いたとおり、大手の企業からスモールビジネスまでと、ターゲットが幅広いんですね。
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はい。AIアナリストブログへは、「アクセス解析をちゃんとしたい」「SEOをがんばりたい」「CVRを伸ばしたい」など、様々な動機の人たちが、いろんな記事から流入してきます。
だから、ペルソナで絞り込むのは難しいですし、あまり意味がないと考えているんです。
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「ペルソナやカスタマージャーニーは重視しない」には、そういった理由があるんですね。
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要は、「ウェブサイトの改善を課題に感じている」人たちの問題を、とにかく片っ端から記事にしていくんです。
SEOの課題なら、SEOのノウハウに関するホワイトペーパー。アクセス解析に関する課題なら、AIアナリスト無料登録など、すべてのニーズに網を張って、ドンピシャなコンバージョンを用意しています。
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なるほど。カスタマージャーニーを想定して、タッチポイントを置くのではなく、ニーズが高まる瞬間を狙っていく戦略を取っているんだ。
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熱いお客様にはすぐに、熱くないお客様は待って熱くなった時に営業する。これが当社なりのカスタマージャーニーです。

コンテンツマーケティングで成果を生む工夫
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実は、コンテンツマーケティングをやるにあたって、不安があるんです。
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どんなことですか。
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とくにブログなどは、「売上につながるのか?」と聞かれることが多いと思うんです。
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AIアナリストブログは、リード獲得がゴールなんですよね。コンバージョンのために、どんな工夫をされていますか。
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ブログは、「ツールの導入を検討している人」が集まる記事と、「ツールへの関心がまだない人」が集まる記事にわかれます。これは、検索キーワードによって異なるんです。
たとえば、「アクセス解析」「サイト改善」などのキーワードで集客した記事からは、AIアナリストのリードになる可能性が高い。
ですから、コンバージョンポイント(以下、CVポイント)は「サービス資料請求」にして、アクションがあったらリードと見なし、営業へパスします。
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では、「ツールへの関心がまだない人」が集まる記事は、どうしているんですか。
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Google Analyticsの個別の機能を解説するような記事も多いですが、AIアナリストのリードには、直結しませんよね?
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そうですね。「GA 使い方」などのキーワードからの流入は、資料請求へ誘導してもコンバージョンしません。
ですから、業務に役立つようなホワイトペーパーのダウンロードを、CVポイントにしています。

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記事ごとに、CVポイントが違うんですね。
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そうなんです。ただ、CVRと契約率は必ずしも比例しませんから、最適なCVポイントを見つけていく施策も行っています。
基本のCVポイントは、AIアナリストの無料登録に置いています。でも、なかなか申し込んでもらえない場合は、CVポイントを浅くしていきます。
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浅く? それって、CVポイントを、AIの無料登録から、資料請求、ホワイトペーパーのダウンロードへと変えていくってことですか。
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その通りです。契約率を見ながら、少しずつCVポイントを変えていくのがベストだと思います。
CVが低い記事はCVが高い記事へリンク
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(うーん。でもそれって、難しそう・・・)
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いろいろなニーズに応える記事で、顧客を広く取っていく作戦ですよね。ということは、ホワイトペーパーの種類が増えていきませんか。
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もちろん、すべての記事にホワイトペーパーを用意しているわけではありません。
1,000PV以下でCVにつながりにくい記事は、CVを取りやすい記事へリンクさせて、コンバージョンの確率を高めているんです。

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なるほど、「熱い」記事を読んでくれるように誘導するわけですね。効率的だ!
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当社の場合、読者の関心はさまざまですから、他の記事も、読んでもらいやすいですね。
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扱い商品の分野が複数の場合には、どうしたらいいでしょうか?
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記事の文脈が大事です。その次に「熱い」記事を読む必然性が高くなるような内容にして、できるだけそちらに誘導するのがいいでしょう。
「ランキング」のような誘導ではあまりクリックされないので、文中に「熱い記事」へのリンクを置くほうが効果的です。

KGIやKPIはどうしてる?
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では、どんな指標をKGIやKPIに置いていますか。
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KGIはリード獲得で、KPIはホワイトペーパーのダウンロード数ですね。
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ページビューやユニークユーザー数などではないんですね。
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ただ、コンテンツマーケティングの目標は、このところ下方修正しています。
初期はAIアナリストブログだけで全リードを獲得していましたが、リードは取り尽くした感があるためです。
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「リードを取り尽くした」かぁ・・・。たしかに、アクセス解析に関心のある人は、みんなAIアナリストブログを読んでいそうですよね。
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顕在化したニーズをどんどん取りにいくフェーズではなく、ひとつファネルを上げて訴求しようと考えています。
また、「アクセス解析やSEOに困ったら、AIアナリストブログ」というブランドもできたので、装置として安定的にリードを獲得していくという成熟した立場に変化もしています。
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ありがとうございました。続いては、ブログの運用体制やコンテンツの作りかたについても、教えてください。
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WACULの「AIアナリストブログ」運用ポイントまとめ
- ゴールはAIアナリストのリード獲得
- コンバージョンは、資料請求>AIアナリストの無料登録>ホワイトペーパーのダウンロードと、契約獲得に近い順に設計し、記事ごとに設定
- CVが取りやすい記事とそうでない記事を組み合わせる
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今回はここまでですが、コラーニングの実際のコンテンツではこれに続いて「小手先ではないSEO」「読み手に価値が提供できるコンテンツ」の考え方について学べるようになっています。
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