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オイシックスドット大地株式会社様

vol.2
お客様のお買い物体験から学び
PC・スマホサイトを最適化
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安心・安全、そして感動的なおいしさにこだわる食品宅配ネットスーパー「Oisix(おいしっくす)」。同サービスを展開するオイシックス株式会社はCMOとして西井が深くコミットしている一社。同社の設立メンバーでありEC事業を長らくけん引してきた取締役の堤祐輔さんと幅広い課題に取り組んできたこれまでを振り返ります。
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堤祐輔 / オイシックスドット大地株式会社 取締役

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2001年にオイシックス株式会社を創業。2006年から2016年まで主力事業であるEC部門の事業本部長を務め、同サービスの急成長をけん引。現在はアライアンス/ソリューション本部のトップとして、EC事業に並ぶ新規事業の育成に尽力している。

西井:前回はそれまでオイシックスがあまり取り組んで来なかった、新規獲得のプロモーションで結果が出たことについて話しました。今回はその後に取り組んだPCとスマホのサイトリニューアルについて振り返ってみましょう。まずはPCサイトの課題だったことと言えば...。
:あの昭和のウェブですね(笑)。当時のPCサイトはユーザーインターフェイスが古くて、社内で昭和のウェブと呼ばれていたんです。お客様からもサイトが使いづらいというご意見を多く頂戴していました。ただ、これも新規獲得のプロモーションと同様に課題があることは分かるけど、改善方法が分からなかったんですよね。
西井:売上は上がっているわけですから、変えるのも勇気が要りますね。
:そうなんです。過去にも2、3回リニューアルのプロジェクトを走らせたものの、すでに何万人ものお客様に毎週お買い物をしていただいているサイトをがらりと変えるのは勇気が必要で、仮説は立てたけど本当に大丈夫なの?ってことで踏み切れなかったんです。そこで今度こそはと、西井さんにプロジェクトチームを引っ張ってもらい、PDCAを回す体制づくりや、仮説に迷ったときのジャッジなどをお願いしました。
西井:システム部門やEC部門、データ分析担当など、いろいろな部署を横断したプロジェクトチームを作り、仮説を立て、いろいろテストしてみるんですけど、まあ最初はぜんぜん結果が出なくて、つらかったですね(笑)。
:うまくいかなかったですねえ、最初(笑)。
西井:昭和のウェブとは言うものの、サービス開始から約10年間PDCAを回しまくっていたので、顧客単価を上げるという点では最適化されていたんです。とは言え、長期的に見て、ユーザー体験としてあまり良くないかなと。
:すごく左脳的なサイトでしたよね、当時。
西井:だから普通に仮説を立ててテストをしても、元の単価を下回ってしまった。そこでリアルのスーパーマーケットでお客様はどうやって食品を買うんだっけとか、そのために売り場はどうなっているんだっけとか、根本的なところをしっかり考察し直して、その体験をどうサイトに置き換えるべきかを徹底的に考えましたね。
:リアルのお買い物体験の話は西井さん本当によく言ってましたよね。で、テスト開始から2、3カ月たったころから少しずつ結果が出るようになりました。
西井:一つつかみはじめたら、メンバーからもどんどん仮説が出てくるようになってきて、テストが良い方向に回り始めましたね。PCサイトは単価が上がったというよりは、下げることなくユーザー体験を改善できたという感じでしたね。
:PCサイトが使いづらいというお客様からのご意見は、今ではほとんどなくなりました。
西井:PCサイトを改善できて、次はスマホサイトのリニューアルでしたね。こちらも課題は明確で、PCサイトに比べてスマホサイトは顧客単価が約15%も低かった。15%ってオイシックスにとってかなり痛手ですよね。
:単価が低いと送料の比率が上がって利益が出ないんですよ。食品宅配ネットスーパーは単価が低い上にアパレルなどと比べて原価率が高いので、一回の発送でいかにたくさんの商品をお届けできるかが利益を出すためのカギになります。当時のスマホサイトはPCサイトに比べて平均で2~3品ほど注文が少なかったので痛手でしたね。
西井:スマホはページ遷移がお客様の負担になる上、1ページ当たりの情報量も少ないので、どうしてもPCより購入点数は減りがちですよね。しかも、前回話した新規獲得のプロモーションを拡大した時期でもあり、忙しい主婦の方はPCを開く時間も限られるので、当然スマホ向けのプロモーションを打ちますし、実際流入も多かったです。スマホをお使いのお客様を獲得すればするほど利益が出ないというジレンマで(笑)。
:最終的にインターフェイスをがらりと変えることでスマホサイトの顧客単価がおよそ350100円も上がり、PCサイトとの単価差も5~10%程度に改善できました。オイシックスでは単価が100円違うだけで、利益率が1%変わります。スマホサイト公開以来の課題を解決できたのはすごく大きな一歩でしたね。 参考:Oisix2016年3月期決算説明資料
西井:スマホサイトも最初は結果がでなくて大変でしたけどね(笑)。テストを重ねて、最終的にはがらりと変わりました。
:スマホサイトではちょっと変わった4ステップのユーザーインターフェイスを採用したことが単価アップにつながりましたが、正直、最初は斬新すぎてホントにこれで大丈夫なの?と思いました(笑)。左にメニュー、上にグローバルナビゲーションっていうインターフェイスに慣れすぎていたんでしょうね。
西井:スマホでたくさん購入されているお客様にお話をうかがったり、実際に購入しているところを見させてもらったりしたら、そういったお客様の買い方には共通点があったんです。それをヒントにテストを重ねたら、4ステップの結果が良かったんですよね。
:たくさん購入してくださっているお客様は、忙しければ定期ボックスだけ見て必要な商品を選び、余裕があるときにほかのオススメ商品もチェックするといった買い物をされている方が多かったんですよね。そのお買い物体験が現在の4ステップのインターフェイスでよりスムーズにできるようになったと思っています。

おいしっくすくらぶ会員向けスマホサイトのタブメニュー
oisix_img01.jpg 「おいしっくすくらぶ」は週1回定期で商品が発送されるため、定期ボックスでの商品選択が「1」で最優先。
それ以外のオススメ商品を見たり、特定の商品を探したりしたいときに
「2」や「3」へと進むインターフェイスになっている。

西井:PCサイトもスマホサイトもリアルのスーパーマーケットやスマホでのお客様のお買い物体験を徹底的に分析して、そこから学ぶことで改善できたと思っています。
:本当にそう思います。西井さんのそのお客様ファーストの姿勢が、社内のマネジメントにおいても私としてはとても勉強になったんですよ。
西井:マネジメントですか?
:当時、私のマネジメントが厳しすぎて、EC部門全体としては組織が疲弊していたんです。ところが西井さんのサイトリニューアルのチームは結果が出ない苦しい時期でも、お客様のためだからと楽しそうに仕事をしていたんですよ。ああ、こういうマネジメントもあるなと勉強になりました。それも含め、西井さんには組織マネジメントのところでもお力添えいただいているので、次回はその辺りを振り返りませんか?
西井:そうですね、その点では私自身もいろいろと勉強させてもらいました。
オイシックスドット大地株式会社様対談
vol.01 組織に根づくPDCA文化が新規獲得プロモーションを成功へと導く
vol.02 お客様のお買い物体験から学びPC・スマホサイトを最適化
vol.03 仕事はすべてお客様のために チームを強くした意識改革(次の記事)
vol.04 兼業CMOという価値 半社外だからできること
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