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株式会社エウレカ様

vol.4
Pairsのマーケティングのお手本は通販
あらゆる事業での勝ちパターンがそこに
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日本のオンラインデーティングサービスのトップをひた走るPairs。台湾でもヒットし、さらなるアジア展開も押し進めるこのサービスを運営する株式会社エウレカ様は、西井が約3年に渡って事業拡大のお手伝いをしている会社。西井が自らの弟子と称する同社CPO兼CMOの中村裕一さんと急成長する同社のこれまでを振り返ります。二人のマーケティング談義にもぜひご注目を。
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中村裕一様 / 株式会社エウレカ 取締役 CPO/CMO

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2011年同社に入社後、広告代理事業の営業職でトップの成績を収める。その後Pairsのマーケティング責任者、事業責任者を歴任し、サービスを大ヒットへと導く。現在CPO兼CMOとして、同社の事業戦略全般を担当。社内外から"とんかつ"の愛称で親しまれている。

西井:ここまで3回かな、我々の取り組みの振り返りやマーケティング談義をしてきたけど、最後はPairsやCouplesが実は通販業界を参考にしているってとんかつやエウレカを作ったファウンダーによく言ってもらっていて、その辺りの話をしたいなと。
中村:そうなんですよ、エウレカの初期メンバーは西井さんから通販のノウハウに基づいたアドバイスをもらっていて、そうして作った指標は今も基本的には変わっていません。いくつかの通販を参考にしながら、その指標をチューニングしています。驚いたのがMatch GroupにM&Aでジョインしたときに、おそらく世界有数のマーケティングノウハウを持つであろうグループのグローバル指標と、日本の通販業界から学んだエウレカの指標の考え方が、ほとんど一緒だったんです。
西井:それ、ファウンダーも驚いたって言ってたね。
中村:やっぱり、根本的にはサブスクリプションとか購買に導くためのセオリーは、どのビジネスでも同じだと思うんですよね。
西井:うん、一緒だよね。
中村:実際にデータを最も活用できている業界の1つが通販業界だと考えていて、ボクらは通販から学んでいるんです。一番先行しているから、体系化されているし、横展開もしやすい。これが、例えば他の業界だと、良くも悪くもコンテンツの力が強すぎたり、テレビCMの力が強すぎたりして、ボクらにはちょっと真似しづらいんですよ。
西井:なるべく低コストでユーザープールを作り、そこに有意義なサービスを展開して、まず一回使ってもらい、さらに定期的に使ってもらい、利用頻度が落ちてきた人にも最適なアプローチをするっていう通販でおなじみのサブスクリプションのモデルって、実はPairsもあてはまるし、もっと言えばBtoBのマーケティングも非常に近いと思ってる。
中村:そうですよね。
西井:いろんな業種の会社から事業の相談があるけど、ほとんど通販のフレームワークで行けるんだよね。商品やサービスを売りたいって課題があるときに、見込み顧客がどこにいて、それをどう集めて、ライトな形からリピートしてもらうまでにどういう段階を踏んでいけばいいのかってことを自分ゴト化して考えるのは、私の場合、だいたいどの業種でも変わらない。
中村:CRMツールが普及して、他業界も通販業界のフレームワークに近づいたとも言えそうですね。海外だと通販に限らず、その辺りのフレームワークが確立しているんですけど、日本の場合は差別化が難しい通販業界がほかに先駆けて突き詰めて、体系化したという感じですかね。
西井:ビジネスにおいて、飛び抜けたアイデア探しからはじめる人も多いけど、ビジネスモデルの構造を地道に考える方が成功への近道だと思うよね。とんかつがFacebookのファンページで占いや診断コンテンツをやってPairsをすごくグロースさせたけど、それも結局ユーザープールをどう作るかを考えた末の施策だもんね。
中村:そうですね。CVRを上げるカギは最終的にはコンテンツで、オンラインデーティングの場合それにあてはまるのがユーザーさんです。だからユーザーが集まってくれないとサービスが成り立たない。だから、まずユーザープールを作るという基本的な考えにいたりました。
西井:そうだよね。私も通販をずっとやってきているし、エウレカもどんなビジネスをするにしても、絶対にそのフレームワークを外さない。
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中村:そのフレームワークがあるからこそ、ボクが西井さんと会話がしやすいという一面もありますね。
西井:共通言語はすごく多いよね。
中村:こういったビジネスモデルの考え方をする人って、実は少ないですよね。いつ、どこで、誰に売るかを差し置いて、何を売るかに固執しがち。
西井:そうそう、どうやってアプローチしてコミュニケーションするかという視点がないとね。もちろん良い商品であることが前提なんだけど。
中村:新規ビジネスなら、当然商品開発が重要になりますが、既存ビジネスの場合は商品追加の前に既存商品の売り方を見直すだけでも拡大できそうだと思うことは結構ありますね。
西井:そういえば、ログミーにもとんかつがPairsのマーケティングで通販を参考にしたって記事が載ってるよね。
中村:「マッチングサービス成長の秘訣」というテーマでボクが登壇したときの書き起こしで、Amazonさんとかやずやさんを参考にしたという話をしてますね。
西井:エウレカが成功すればするほど、自分の考え方がまちがっていないという確信が持てるし、この対談の前にディスカッションした内容も中間KPIの設計とか、調査方法とか、ほとんど通販と一緒だもんね。
中村:そうでしたね。
西井:いやあ、エウレカはずっと成長し続けていて、ホントにすごいよね。
中村:市場自体が成長しているってことも大きいと思いますけどね。
西井:でも、競合サービスもたくさん出たけど、全部が伸びているわけじゃないよね。エウレカがこれだけ成長できたのは、どんな強みがあったからだろう?
中村:フレームワークの話は社内のことなので、他社の取り組みが分からない以上、比較できないというのが本当のところです。ただ、広告代理店さんの話だと、エウレカは他社に比べて顧客獲得単価がすごく低いそうです。ボクらはユーザーをすごく細かくセグメントして、それぞれコピーも変えて、獲得単価の上限も変えています。高いLTVが望めるセグメントは、当然獲得単価も高くできますから。強いて言えば、そういう愚直なマーケティングの運用が強みなのかもしれないですね。
西井:セグメント分けて、コピー分けてって、やっぱり通販の手法だよね。ユーザーのデモグラフィックや購入商品の属性でLTVが変わってくるという考え方もそう。愚直なマーケティング、エウレカが勝ち続けている理由の一つはそこかもしれないね。
中村:あとは、その愚直なマーケティングに掛け合わせて、Facebookファンページ戦略のような飛び道具もですね。
西井:なるほどね、一気に成長するにはそれも必要で、両輪だよね。さて、4回にわたって話をしてきたけど、改めて振り返るととんかつは短期間にいろんな経験を積んで、どんどんパワーアップしてるよね。英語も話せるようになったし。
中村:Pairsはアジア市場でのさらなる拡大を目指していて、より海外とのやり取りも増えてきているので、英語は話せるようになってよかったですね。
西井:アジア展開ね、既存の日本と台湾含めて、5カ国で展開するんだっけ。マーケターとして、ますますパワーアップできそう。
中村:正念場ですね。ぜひ、師匠のお力を借りられたらと。
西井:私自身、エウレカととんかつがどんどん拡大していく課題に一緒に取り組めることを実際すごく楽しみにしているので、こちらこそよろしくお願いします。
株式会社エウレカ様対談
vol.01 PCも敬語もできない新人が5年で取締役に。マーケターの驚異の成長曲線
vol.02 社内だけだと似た考えに偏りがちで反対意見がなく間違いが起こりやすい
vol.03 広告の仕事はメインじゃないCMOの真の存在価値とは?
vol.04 Pairsのマーケティングのお手本は通販。あらゆる事業での勝ちパターンがそこに
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